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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻10号

2000年10月発行

文献概要

臨床報告

前嚢切開形状と眼内レンズの偏位

著者: 原田幸子1 佐々木洋1 坂本保夫1 佐々木一之1

所属機関: 1金沢医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1687 - P.1691

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 目的:白内障手術での前嚢切開の形状と眼内レンズ(IOL)の偏位との関係を検索する。
 対象と方法:アクリルIOLを嚢内に固定した症例で,術後3か月以上を経過した79眼を対象とした。前嚢がIOL光学部を全周で覆っている31眼と,一部分被覆している48眼である。偏位は前眼部画像解析システムで計測した。
 結果:IOL偏心量には両群間に差はなかった。IOLの傾き角は,全周被覆群1.69°,部分被覆群2.36°であり,両群間に有意差があった(p=0.012)。部分被覆群では,IOLの傾き方向と前被覆方向に正の相関があった(p<0.001)。
 結論:前嚢がIOLの光学部全周を覆わない場合,IOLは前嚢被覆方向に傾斜する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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