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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻10号

2000年10月発行

文献概要

臨床報告

完全寛解期に視神経浸潤より急性骨髄性白血病の再発が発見された1例

著者: 佐藤晃子1 布施昇男1 国方彦志1 中川陽一1 玉井信1

所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1697 - P.1701

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 42歳の男性が21か月前に急性骨髄性白血病を発症し,2回の化学療法で2か月前に完全寛解した。1か月前に右眼に激しい疼痛が生じ,2週前に右眼乳頭の発赤腫脹が発見され,4日前に右眼視力が零になった。右眼には眼球運動障害があり,乳頭に高度の腫脹と黄斑部を含む網膜浮腫,硝子体中に黄白色塊が浮遊していた。蛍光眼底造影で網膜の血流が途絶していた。腰椎穿刺で白血病細胞があり,急性骨髄性白血病の再発と診断された。抗癌剤投与と放射線照射で白血病は寛解したが,右眼視力は回復しなかった。いったん寛解した急性骨髄性白血病が,視神経への細胞浸潤を初発症状として再発しうることを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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