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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻11号

2000年10月発行

文献概要

特集 眼科基本診療Update—私はこうしている 1.診断に必要な基本技術 眼底検査

フルオレセイン蛍光眼底造影

著者: 鈴木純一1

所属機関: 1札幌医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.82 - P.86

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 検査の基本
 フルオレセイン蛍光眼底撮影(fluorescein fun-dus angiography:FAG)はフルオレセイン・ナトリウムを肘静脈から注射して,眼動脈から末梢の血行動態を観察する定性的な検査で,網膜・脈絡膜疾患の診断と病態の把握には欠かせない検査法である。最近ではインドシアニングリーン蛍光造影やレーザーを用いたものなどが開発されているが,FAGはいまなおその基本となる検査法である。
 造影剤として用いるフルオレセイン・ナトリウム(分子量376.27)は血中では大部分が主にアルブミンと結合している。眼底カメラはストロボ光を用いた白色光源の照明となるので,その途中に490nmにピークをもつブルーフィルター(励起フィルター)で眼底を照明すると(励起,excita-tion),そのフルオレセイン・ナトリウムから520nmにピークをもつグリーンイエローの蛍光が発生する。青色光を遮断してこの励起された蛍光のみを透過させるためにさらに途中に濾過フィルター(barrier filter,通常緑あるいは黄色)を入れて,グリーンイエローの蛍光だけを選択し,これを白黒フィルムでとらえて画像化する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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