icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻11号

2000年10月発行

文献概要

特集 眼科基本診療Update—私はこうしている Special lecture

インフォームドコンセントと情報開示

著者: 出田秀尚1

所属機関: 1出田眼科病院

ページ範囲:P.153 - P.155

文献購入ページに移動
 インフォームドコンセントと情報開示の必要性
 インフォームドコンセント(以下,IC)と情報開示は,必要なものであろうか。先日,私の経験した例を挙げてみる。
 68歳の男性の患者であるが,他医で白内障の手術を受けた。術後視力がいったん良くなったが,低下しはじめ,術後眼内炎といわれ治療中である。しかし,良くならず,心配して前医に無断で受診した。確かに眼内炎らしい症状を示しているので,しばらく抗生物質で治療したが,改善されない。よく見てみると,硝子体の混濁は後極部に強く,黄斑部網膜の浮腫が強いので,黄斑部疾患を疑い,フルオレスセインとインドシアニングリーンによる網脈絡膜の血管造影検査を行った。すると,脈絡膜に新生血管が証明され,円盤状黄斑変性であることがわかった。ビデオで撮影した結果を,付き添いの家族の人と一緒に見て説明すると,患者も十分に納得が入って安心し,その後の治療も依頼された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?