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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻11号

2000年10月発行

文献概要

特集 眼科基本診療Update—私はこうしている 2.治療に必要な基本技術 水晶体疾患の治療

水晶体脱臼の治療

著者: 德田芳浩1

所属機関: 1井上眼科病院

ページ範囲:P.236 - P.237

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 はじめに
 チン小帯脆弱と断裂でも,すでに水晶体亜脱臼(図1)に進展していれば,経毛様体扁平部水晶体切除か水晶体全摘出術を行って眼内レンズ(intraocular lens:IOL)を縫着するのが一般的であり,超音波乳化吸引術に挑戦することは絶対禁忌である。運良く水晶体嚢を残し,IOLを嚢内固定してハプティクスで赤道部を伸展する試みも,長期予後は不良である。
 従来の水晶体嚢拡張リング(以下,通常リング)は,術中の水晶体嚢虚脱には有効であるが,術後に嚢の偏位,亜脱臼,硝子体腔落下もありうる。現段階では全摘+IOL縫着が最も安全で標準的な術式であろうが,オプションとして水晶体嚢縫着固定リング(以下,縫着リング)を紹介する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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