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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻11号

2000年10月発行

文献概要

特集 眼科基本診療Update—私はこうしている 2.治療に必要な基本技術 神経眼科疾患の治療

虚血性視神経症の治療

著者: 三村治1

所属機関: 1兵庫医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.322 - P.324

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 はじめに
 虚血性視神経症(ischemic optic neuropathy:ION)は視神経を栄養する血管の急性循環障害(梗塞)によって生じる視機能障害であり,主に高齢者にみられる。病変部位による分類では,後毛様動脈の循環障害が強膜篩状板近傍に生じて,乳頭が蒼白浮腫を呈する前部虚血性視神経症(AION)と,病変が視神経後部で生じる後部虚血性視神経症(PION)に分けられているが,日常臨床では前者が圧倒的に多く,また後者は診断そのものがつきにくい。
 IONの治療について述べる前に,まずIONそのものを正確に診断する必要がある。鑑別を要する疾患として特に重要なものは,視神経(乳頭)炎,Leber遺伝性視神経症(LHON)の2つである(「ここがポイント」参照)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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