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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻11号

2000年10月発行

文献概要

特集 眼科基本診療Update—私はこうしている 緊急処置の実際

角結膜の薬物腐食の緊急処置

著者: 庄司純1

所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.338 - P.340

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 薬物腐食の診察
 1.薬物腐食の原因検索
 角結膜における薬物腐食は,薬物の種類や濃度により重症度と予後が異なる。酸性物質は,凝固壊死を生じるため組織浸透性は弱いが,アルカリ性物質は融解壊死を生じるため持続的に組織深部へと浸透して重症化しやすく,虹彩炎,併発白内障,緑内障などの合併症を伴いやすい。救急受診時には,原因となった薬剤を同定することが重要である。表1に,日常よく遭遇する原因薬物と角結膜障害について示した。
 原因物質のpHが不明の場合には,涙液のpHを洗眼前にリトマス試験紙またはブロモチモールブルー(B.T.B.)試験紙を用いて測定しておくとよい。涙液pHの正常値は約7.4である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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