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文献概要
1999年までの10年間に自検したFuchs虹彩異色虹彩毛様体炎患者34例の臨床像をまとめた。男性16例,女性18例で,初診時年齢は平均35.3歳,全例が片眼性であった。角膜後面沈着物と虹彩萎縮が全例にあった。白内障は25眼(74%)にあり,従来の日本で報告された頻度よりも少なく,21眼では後嚢下白内障であった。軽度の漿液性虹彩炎が33眼(97%)にあり,虹彩結節が15眼(44%),隅角新生血管が4眼にあった。検索できた32眼では硝子体混濁が27眼(84%)にあった。初診時視力は34眼中17眼が1.0以上,3眼が0.1以下であり,視力不良の原因はほとんどが白内障であった。白内障手術を行った8眼の成績は良好であった。
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