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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻12号

2000年11月発行

文献概要

臨床報告

視神経乳頭サルコイドーシスと副腎皮質ステロイド薬の全身大量療法

著者: 横倉俊二1 荒川明1 神尾一憲1 野呂充1 玉井信1

所属機関: 1東北大学医学部感覚器病態学講座眼科学分野

ページ範囲:P.1829 - P.1833

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 21歳の男性が1週間前からの左眼の視野欠損で受診した。矯正視力は右1.5,左1.0であった。両眼に前房内細胞,隅角結節,雪玉状の硝子体混濁があった。左眼眼底に,4×5乳頭径で高さが約8Dの視神経乳頭肉芽腫とこれに接する漿液性網膜剥離があった。全身検査と頸部リンパ節生検でサルコイドーシスの診断が確定した。初診から4週後にコハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム(ソル・メドロールTM)の200mg/日点滴静注を開始し,その後メチルプレドニゾロン24mg/日の内服に切り替えた。治療開始後2か月で肉芽腫はほぼ消退した。視神経乳頭肉芽腫例があるサルコイドーシスに,副腎皮質ステロイド薬の大量療法が有効であることを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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