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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻12号

2000年11月発行

文献概要

臨床報告

自然閉鎖をみた外傷性黄斑円孔の2症例

著者: 酒井明美1 山田晴彦1 西村哲哉1 松村美代1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1839 - P.1844

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 円孔が自然閉鎖し,視力が改善した外傷性黄斑円孔の2症例を報告した。症例1は11歳男性。右眼をサッカーボールで打撲した。初診時には円孔はみられなかったが,1か月後に発生した。4か月後には自然閉鎖し,視力は裸眼1.2に改善した。OCT検査にて,円孔発生時に黄斑部に浮腫と網膜全層円孔を認め,円孔が徐々に縮小して閉鎖する経過を観察し得た。症例2は24歳男性。右眼を野球ボールで打撲した。初診時に黄斑部に裂隙を認めたが,受傷1か月後には閉鎖し,視力は矯正0.7に改善した。外傷性黄斑円孔はときとして自然閉鎖するので,手術適応と時期については考慮すべきである。OCT検査は円孔の発生,閉鎖の過程の観察に有用であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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