icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻13号

2000年12月発行

文献概要

臨床報告 カラー臨床報告

眼窩減圧術後の全層角膜移植術により視力が回復した悪性眼球突出症の1例

著者: 柳井亮二1 相良絵見1 近間泰一郎1 田中俊朗1 西田輝夫1 中村泰久2

所属機関: 1山口大学医学部眼科学教室 2聖隷浜松病院眼形成眼窩外科

ページ範囲:P.1893 - P.1897

文献購入ページに移動
 53歳女性が半年前に両眼の眼痛と視力低下で受診した。6か月前にGraves病を発症し,内科で加療中であった。矯正視力は右0.05,左0.08であり,両眼に眼球突出があり,閉瞼不能で兎眼性角膜潰瘍があった。眼窩減圧術とMüller筋延長術を行い,8か月後に右0.4,左0.03の矯正視力を得た。左眼の角膜混濁に対して全層角膜移植術と白内障手術を行い,0.5の矯正視力を得た。兎眼性角膜潰瘍を伴う悪性眼球突出症に対して,2段階での眼窩減圧術と全層角膜移植術が奏効した例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?