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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻13号

2000年12月発行

文献概要

臨床報告

増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術3年後の視力予後

著者: 向野利寛1 武末佳子1 加藤博彦1 有田直子1

所属機関: 1福岡大学筑紫病院眼科

ページ範囲:P.1901 - P.1904

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 増殖糖尿病網膜症の硝子体手術例で,最終手術1か月後と3年後の視力を比較検討した。対象は1991年1月から1995年8月までに福岡大学筑紫病院眼科で初回硝子体手術を受けた増殖糖尿病網膜症例のうち,3年後に視力が測定できた96例120眼で,120眼中4眼は手術不成功であった。術後視力と比べて3年後の視力が2段階以上改善したのは23眼(9.2%),不変は89眼(74.2%),悪化は8眼(6.7%)であった。視力悪化の原因は,眼虚血が2眼,緑内障による視神経萎縮が2眼,白内障の進行が1眼,黄斑変性が1眼であり,残りの2眼は手術不成功後に光覚なしとなった症例であった。手術1か月後の視力が良好な例では3年後も良好な視力を維持する症例が多かったが,増殖糖尿病網膜症に対する硝子体術後の視力は長期にわたり維持されると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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