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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻13号

2000年12月発行

臨床報告

異なる濃度のマイトマイシンCを用いた線維柱帯切除術の術後成績—マイトマイシンC濃度0.2mg/mlと0.4mg/mlの術後短期成績の比較検討

著者: 川路隆博1 宮川真一1 根木昭2

所属機関: 1熊本大学医学部眼科学教室 2神戸大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1935 - P.1938

文献概要

 手術既往のない緑内障110眼に,マイトマイシンC(MMC)を併用した線維柱帯切除術を行い,6か月後の成績を評価した。症例は原発開放隅角緑内障71眼,水晶体嚢性緑内障24眼,閉塞隅角緑内障15眼である。42眼には濃度0.2mg/ml(低濃度群),68眼には0.4mg/ml(高濃度群)のMMCを用いた。術前平均眼圧は,低濃度群21.4mmHg,高濃度群21.0mmHgであった。術後無治療で眼圧15mmHgを基準とした眼圧生存率は,低濃度群で76.2%,高濃度群で88.2%であり,両群間に有意差はなかった。低眼圧や白内障などの合併症については,両群間に有意差はなかった。以上,MMCを併用した線維柱帯切除術の6か月後の眼圧コントロールと合併症については,0.2mg/mlと0.4mg/mlのMMCの間では差がなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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