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特集 診断と治療の進歩—第53回日本臨床眼科学会シンポジウム
9.ぶどう膜炎の治療における現状と進歩
著者: 後藤浩1
所属機関: 1東京医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.193 - P.199
文献購入ページに移動 ぶどう膜炎の治療は,多くの基礎データに裏付けられた病態の理解や発症機序の解明とともに進歩を遂げてきた。しかし,内因性ぶどう膜炎の治療については,その副作用を懸念しつつも副腎皮質ステロイド薬を中心とした非特異的な消炎療法がいまだに中核をなしているのが現状である。ベーチェット病に対する免疫抑制薬の応用は難治症例の視機能の予後を向上させたが,無効例もあり,重篤な副作用の問題も解決されていない。今後,内因性ぶどう膜炎の治療は効果的なdrug delivery systemの開発とともに,抗サイトカイン療法や新たな免疫抑制薬の応用が進められ,器質的,機能的障害を有する続発症に対しては,外科的治療法の適応がさらに拡大されていくことであろう。
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