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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻3号

2000年03月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(1) 原著

小切開白内障手術における耳側角膜切開および耳側強角膜切開の術後2年間の角膜乱視変化

著者: 井上博1 小川徹郎2 村松隆次3 臼井正彦3

所属機関: 1東京医科大学八王子医療センター眼科 2小川眼科 3東京医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.305 - P.308

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(D−8PM−6) 3.2mm耳側切開による無縫合白内障手術後2年間の角膜乱視変化を,角膜切開20眼と強角膜切開20眼で比較した。軸乱視量,惹起角膜乱視絶対量ともに強角膜切開のほうが小さく,術後1年目まで角膜切開との間に有意差が認められた。術後2年目の惹起角膜乱視絶対量は,角膜切開で平均0.42(±0.24) D,強角膜切開で0.32(±0.20) Dであった。術後角膜形状変化は,強角膜切開では切開創の軽微なフラット化を認め,その後軽減したのに対し,角側切開では早期に大きな切開創のフラット化と直交するスティープ化を認め,形状変化も持続する傾向を示した。3周2mm耳側切開では,両切開ともに軽度ながら術後2年目でも手術による角膜乱視が残存して認められた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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