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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻3号

2000年03月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(1) 原著

甲状腺眼症による上下斜視に対する調節糸法と従来の後転法の比較

著者: 河野玲華1 大月洋1 長谷部聡1

所属機関: 1岡山大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.321 - P.325

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(G−7PM−3) 上下直筋の後転を施行した甲状腺眼症患者20例を対象に,調節糸法(7例)と従来の後転法(13例)をretrospectiveに治療効果を比較した。単位術量あたりの矯正効果には両群間に有意な差は認められず,正面視と読書眼位における両眼単一視野獲得の割合にも差がなかった。調節糸法を施行した2例に過矯正が認められた。そのうち1例には手術筋と拮抗筋に外眼筋の肥厚,他の1例は手術直後から軽度の過矯正があった。調節糸法では,手術筋,ならびにその拮抗筋の肥厚がある場合には低矯正にとどめるように注意することが過矯正を防止する上で重要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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