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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻3号

2000年03月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(1) 原著

血液過粘稠度症候群の症例にみられたオカルト網膜色素上皮剥離

著者: 緒方奈保子1 高橋寛二1 伊田宜史1 福地俊男1 近藤未佳1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.335 - P.338

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(G−8AM−6) 62歳男性が6か月前からの両眼視力低下と変視症で受診した。初診時の矯正視力は右0.5,左0.3。両眼の黄斑部に約5乳頭径大の滲出性網膜剥離があった。網膜静脈は軽度に拡張し,周辺部に網膜出血と毛細血管瘤が多発していた。光干渉断層計(OCT)による検査で,網膜剥離の外方に網膜色素上皮剥離が同定された。高ガンマグロブリン血症があり,原発性マクログロブリン血症または多発性骨髄腫による血液過粘稠度症候群と診断された。フルオレセイン蛍光眼底造影で網膜色素上皮剥離の所見がなかったのは,粘稠度の高い異常免疫グロブリン蛋白が色素上皮下に貯留していたためと解釈された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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