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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻3号

2000年03月発行

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(1)

原著

減圧手術後に高度視機能障害が改善したうっ血乳頭を伴う小脳腫瘍症例

著者: 横川由起子1 羽場勝彦2 池田正人2

所属機関: 1金沢市立病院眼科 2金沢市立病院脳神経外科

ページ範囲:P.344 - P.347

文献概要

(G−8PM−5) うっ血乳頭を伴う小脳腫瘍の術後に残存した高度の視機能障害が次第に改善した症例を経験した。症例は24歳男性,初診時視力は右0.1(n.c),左0.5(n.c.),両眼とも著明なうっ血乳頭を呈し,右眼で下半盲,左眼でマリオット盲点の拡大および鼻側下方の視野狭窄を認めた。直ちに小脳腫瘍摘出術および減圧術を施行したが、術後約2週で両眼とも視野狭窄はさらに進行し,約1か月後には乳頭は蒼白化した。しかし,以後約1年の経過で右眼視力は不変であったが,視野は初診時より改善し,左眼では視力は1.5に回復,拡大マリオット盲点は正常化,求心性狭窄も改善した。本例の経過から,うっ血乳頭による高度視機能障害も改善する場合があることがわかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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