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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻3号

2000年03月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(1) 原著

中心性滲出性網脈絡膜症に対する赤外蛍光眼底造影と治療法

著者: 鈴木水音1 安田秀彦1 戸張幾生1

所属機関: 1東邦大学医学部第2眼科学教室

ページ範囲:P.361 - P.365

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(R2-7AM−7) 中心性滲出性網脈絡膜症29例30眼の治療経過を分析し,本症に対する赤外蛍光造影の有用性および治療方法について検討した。フルオレセイン蛍光造影をもとに光凝固治療を行った群(10眼)は,新生血管の閉塞は確実に得られるものの中心暗点が残り,視力予後は不良であった。赤外蛍光造影所見をもとに薬物療法を行った群(20眼)は,視力予後は良好なものの,再発が多くみられた。薬物療法群のうち,トラニラスト投与の10眼では,他の薬物療法に比較して網膜下線維増殖が少なかった。赤外蛍光造影をもとに,再発のみられる活動性のある症例には光凝固治療を考慮すべきと思われた。トラニラストは網膜下線維増殖の予防に効果的である可能性があると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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