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特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(1) 原著
眼窩蜂巣炎に上斜筋麻痺が合併した小児の1例
著者: 三浦孝夫1 藤澤昇1
所属機関: 1篠ノ井総合病院眼科
ページ範囲:P.389 - P.391
文献購入ページに移動(P−1-21) 4歳男児に高熱,両眼瞼腫脹,両眼痛が突発し,その翌日に受診した。右眼瞼に重度,左眼瞼に軽度の腫脹があった。MRI検査で両側の眼窩にびまん性の膿瘍が同定された。急性副鼻腔炎に続発した眼窩蜂巣炎と診断し,抗生物質の全身投与を開始した。その6日後に斜頸と複視が生じ,右上斜筋麻痺と診断した。以後の経過は良好であり,斜頸と複視はさらに3週後に消失した。上斜筋単独麻痺は,齢骨洞の炎症が眼窩内側壁を通じて浸潤し,総腱輪の外側で滑車神経を圧迫した結果であると推定した。
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