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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻3号

2000年03月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(1) 原著

眼内レンズが裏表逆固定になった3例

著者: 平田裕也1 喜多美穂里12 渡部大介1 山名隆幸1

所属機関: 1滋賀県立成人病センター眼科 2京都大学大学院医学研究科視覚病態学教室

ページ範囲:P.392 - P.394

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(P−1-57) アクリル眼内レンズが裏表逆の嚢内固定になつた3症例の経過を検討した。糖尿病黄斑変性を有する1例を除いて視力は改善した。術後屈折度は、術後1週で予想値よりも平均1.54D近視化していたが,2〜4か月で平均1.20Dと近視化は減少傾向を示し、以後著変なかった。前房深度は、術後13〜18か月でアクリルソフトレンズを裏表正しく嚢内固定した僚眼に比して平均14%低い値を示した。角膜内皮細胞密度の減少率は2%以下の低い値であった。1例で部分的な瞳孔捕獲を認めたが,いずれの症例でも,前房出血,遷延性虹彩炎,フィブリン反応,眼圧上昇,角膜浮腫,黄斑浮腫などの合併症,視力に影響を与える後発主内障の発生は認めなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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