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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻3号

2000年03月発行

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(1)

原著

眼球打撲後に発症した中心性漿液性網脈絡膜症様症例

著者: 藤本正流1 梅山圭以子1 松島正史1

所属機関: 1済生会泉尾病院眼科

ページ範囲:P.395 - P.399

文献概要

(P−1-106) 鈍的眼球打撲が原因と思われる中心性漿液性網脈絡膜症様黄斑部変化の1例を経験した。症例は42歳男性,主訴は左眼の中心暗点で打撲直後からの発症であった。初診時視力は左眼0.3(矯正不能)で,黄斑部に2乳頭径の網膜剥離を認めた。フルオレセイン蛍光眼底写真では,造影初期に黄斑周囲に脈絡膜蛍光の低い部分を認め,斑状の過蛍光とその一部から蛍光漏出点を認めた。通常の中心性漿液性網脈絡膜症は脈絡膜循環障害が存在し,二次的に網膜色素上皮が障害され発症するとされるが,鈍的外傷の場合は打撲による脈絡膜循環障害と同時に起こった網膜色素上皮の直接障害が関与しているものと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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