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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻3号

2000年03月発行

文献概要

臨床報告

若年糖尿病患者の水晶体混濁の定量的検討

著者: 塩川あずさ1 加藤聡2 大原こずえ3 北野滋彦3 堀貞夫1 湯口琢磨4 海谷忠良4

所属機関: 1東京女子医科大学眼科学教室 2東京大学医学部附属病院分院眼科 3東京女子医科大学糖尿病センター眼科 4海谷眼科

ページ範囲:P.464 - P.468

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 矯正視力が1.0以上で,細隙灯顕微鏡で白内障がない40歳未満の若年糖尿病患者64例64眼について,水晶体混濁を定量的に測定した。各症例での検査眼は無作為に選んだ。水晶体混濁は,Scheimpflugの原理による前眼部解析装置で定量化した。同様の条件を満たし,糖尿病のない14例23眼を対照とした。水晶体混濁は非糖尿病群よりも糖尿病群で,糖尿病群では網膜症がない群よりもある群で有意に増加していた(いずれもp<0.05)。糖尿病群での散乱光強度の積分値は,その多変量解析では,年齢と網膜症の程度と有意な相関があった(いずれもp<0.05)。以上の結果は.若年糖尿病患者では水晶体混濁が潜在的にあることと,これが網膜症の程度とともに増加することを示す。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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