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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻4号

2000年04月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

小児に対する眼内レンズ挿入術後の術後成績

著者: 西山隆恒1 黒坂大次郎1 中村邦彦1 根岸一乃12 加藤克彦13

所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室 2東京電力病院眼科 3加藤眼科

ページ範囲:P.525 - P.529

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(P-1-52) 新術式による眼内レンズ挿入術を,小児5例6眼に行った。手術時の年齢は4歳8か月から8歳10か月,平均6歳1か月であり,術後の観察期間は6か月から3年9か月,平均17.5か月である。まず前嚢切開と水晶体吸引ののち後嚢切開と前部硝子体切除を行い,嚢内に挿入した眼内レンズの光学部を後嚢切開窓から硝子体側に脱臼させ,Optic captureを行った。術中,術後に問題になる合併症はなく,後発白内障は軽度であり,視力は全例で改善した。角膜内皮細胞の減少率は2.9%であった。屈折は,経過観察期間内に平均0.69Dの近視化があった。本術式は,眼軸長が安定する2歳6か月以降の白内障や後部円錐水晶体に対する,安全で有用な手技であると評価される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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