icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻4号

2000年04月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

眼トキソカラ症の治療と視力予後

著者: 横井克俊1 後藤浩1 坂井潤一1 臼井正彦1

所属機関: 1東京医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.581 - P.585

文献購入ページに移動
(D-7AM-13) 過去11年間の眼トキソカラ症36例の治療内容と視力予後について検討した。全例が片眼性であり,後極部肉芽腫型が13例(37%),周辺部腫瘤型が23例(63%)であった。無投薬またはステロイド薬の局所投与が15例,ステロイド薬のみの全身投与が9例,ステロイド薬と駆虫薬の併用が12例であり,硝子体手術を15例に行った。最終視力は1.0以上が18例(50%),0.1以下が5例(14%)であった。治療法による視力転帰には有意差はなかった。視力予後が不良であった主因は,黄斑前膜,黄斑変性,視神経萎縮であった。本症の視力予後は概して良好であること,網膜または硝子体の合併症に対しては硝子体手術が必要であることが結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?