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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻4号

2000年04月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

間質性肺炎治療中に発症したアシクロビル耐性角膜ヘルペスの1例

著者: 渡邊敏夫1 清水一弘1 田聖花1 豊田静宜1 中島正之1

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.619 - P.622

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(P-1-19) 57歳の女性が左眼の異物感で受診した。6週間前から,間質性肺炎に対してプレドニゾロンとシクロスポリンによる免疫抑制療法を受けていた。左眼に典型的な樹枝状角膜病変があり,角膜ヘルペスと診断した。アシクロビル眼軟膏と全身投与を行ったが,病変はさらに悪化した。病巣から単純ヘルペスウイルスが検出された。角膜擦過を繰り返し,初診の1か月後からトリフルオロチミジン1日6回の点眼を開始した。以後,角膜病変は軽快,治癒した。本症は,不適切なアシクロビルの使用が耐性株に移行させたと推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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