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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻4号

2000年04月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

視神経乳頭血管腫(von Hippel-Lindau病)の腫瘍血管に対する選択的光凝固

著者: 安岡直美1 政岡則夫1 上野脩幸1

所属機関: 1高知医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.680 - P.684

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(P-2-93) 26歳の女性が左眼視力低下で受診した。2年前に小脳血管芽腫の摘出手術を受けている。母と妹に多臓器性の血管腫が発見されている。初診時の矯正視力は,右1.2,左0.04であった。右眼は正常で,左眼に視神経乳頭に3×4乳頭径大の血管腫があり,滲出性網膜剥離が併発していた。ヒッペルリンダウ病の眼合併症と診断した。インドシアニングリーン蛍光造影で検出した血管腫の栄養血管を,波長577nmのレーザー光で計8回凝固した。以後,腫瘍の縮小,網膜剥離の軽減,栄養血管の狭細化,視力の改善が得られている。視神経乳頭の血管腫に対して,この方法による光凝固が有効であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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