icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻4号

2000年04月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

硝子体手術を施行した傍乳頭網膜分離症の1例

著者: 中村秀夫1 酒井美也子1 森根百代1 澤口桂子1 早川和久1 澤口昭一1

所属機関: 1琉球大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.693 - P.696

文献購入ページに移動
(P-2-137) 27歳の女性に左眼視力低下が突発し,その翌日受診した。矯正視力は右1.5,左0.3であった。左眼に,鼻側から乳頭を含み黄斑部に連なる網膜分離症とその一部に網膜剥離があった。黄斑には車軸状の嚢胞があった。網膜裂孔はなく,嚢胞様変性が全周にあった。乳頭鼻側に内層孔と推定される2個の円孔があった。両眼の乳頭は小さく発赤し,乳頭低形成と解釈された。視神経乳頭低形成に伴う傍乳頭網膜分離症に網膜剥離が併発したと考えられ,硝子体切除,強膜輪状締結,眼内光凝固,SF6ガス注入を行った。網膜分離症と網膜剥離は消失し,0.8の最終視力が得られた。本疾患は,朝顔症候群やpit-macular syndromeのような発生過程での異常が関与していると推測した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら