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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻5号

2000年05月発行

文献概要

連載 眼の組織・病理アトラス・163

隅角の発育異常と緑内障

著者: 猪俣孟1 田原昭彦2

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室 2産業医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.754 - P.755

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 原発緑内障の病因は基本的に前眼部の発育異常である。隅角発育異常緑内障では,症例によって程度の差はあるが,一般に隅角陥凹の発育が悪い。また,40歳以降に発症する原発開放隅角緑内障でも軽度の隅角発育異常がみられることが多い。さらに,原発閉塞隅角緑内障は角膜径がやや小さい軽度の遠視眼に起こりやすい。
 前眼部の発育状態,特に隅角陥凹の形成が前房隅角房水流出路の働きに密接に関係する。房水流出路には経シュレム管房水流出路と経ぶどう膜強膜房水流出路があるが,いずれの流出路でも隅角陥凹が十分に発育していることが大切である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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