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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻5号

2000年05月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(3) 原著

白内障術後のモノビジョンによる満足度

著者: 井上俊洋1 清水公也1 新井田孝裕2 新田任里江1 嶺井利沙子1

所属機関: 1北里大学医学部眼科学教室 2北里大学医療衛生学部視覚機能療法学

ページ範囲:P.825 - P.829

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(R1-8PM−8) 白内障術後に眼鏡なしで生活できることを目的とし,眼内レンズの度数に左右差をつけることによるモノビジョン法を試みた。術後良好な近見および遠見裸眼視力を得た16例に対し,術前の眼優位性と術前後の立体視,融像幅を測定し,術後眼鏡の必要性との相関について検討した。術後眼鏡が不要であった症例は16例中14例(88%)であり,眼鏡を必要とした症例群に比較して両眼視機能が良好な傾向にあった。上下および回旋斜視のあった1例はモノビジョン法に対して不満足であった。眼内レンズによるモノビジョン法は老視の治療法として有効であると考えられたが,術前に両眼視機能の低い症例は慎重な適応の決定が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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