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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻5号

2000年05月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(3) 原著

短眼軸長眼における2枚重ね眼内レンズ挿入術の臨床成績

著者: 今村明香1 大鹿哲郎1 天野史郎1 江口秀一郎2 恩田健3 福山誠4 中山幸5 恵美和幸5

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室 2江口眼科病院 3淵野辺総合病院眼科 4ふくやま眼科 5大阪労災病院眼科

ページ範囲:P.831 - P.834

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(R1-8PM−13) +30ジオプトリー以上の挿入眼内レンズ度数が必要と術前に予想された短眼軸長眼6例9眼に対して,超音波水晶体乳化吸引術およびアクリルソフト眼内レンズ2枚の嚢内固定を行った。全症例において特記すべき術中合併症はなく,嚢内に2枚の眼内レンズが挿入された。術後裸眼視力,矯正視力ともに有意に改善し,また等価球面度数は正視に近づいたが,すべての症例で予想より遠視側に度数がずれた。虹彩後癒着が3眼,軽度の眼内レンズ間混濁が3眼にみられたが,術後6か月を通じてその他に特記すべき術後合併症は認めなかった。短眼軸長眼に対する2枚重ねpiggyback法は有用であるが,必要度数の正確な予想が困難で,現行の計算システムをそのまま用いると予想度数は過小評価され,術後度数は遠視側にずれる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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