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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻5号

2000年05月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(3) 原著

黄斑浮腫に対する硝子体手術導入後の網膜静脈分枝閉塞症新鮮例の治療と成績

著者: 馬渡祐記1 小川邦子1 松井淑江1 石郷岡均1 荻野誠周1

所属機関: 1京都桂病院眼科

ページ範囲:P.871 - P.874

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(R2-7PM−4) 発症から6か月以内の網膜静脈分枝閉塞症に併発した黄斑浮腫に対しての治療成績を検索した。52例52眼を黄斑浮腫の程度によって3群に分け,軽度群には内服治療,中等度群にはレーザー光凝固,高度群にはレーザー光凝固と硝子体手術を行った。軽度群14眼では,0.8以上の最終矯正視力が全例で得られた。中等度群20眼では,0.7以上の視力が18眼(90%)で得られた。高度群で硝子体手術を施行した15眼では,黄斑浮腫が1〜8か月(平均4.2か月)で消失し、0.7以上の視力が7眼(53%),0.5以上の視力が12眼(80%)で得られ,全例で0.3以上の視力が得られた。高度群で手術ができなかった3眼では,最終視力は0.2以下であった,網膜静脈分枝閉塞症に併発した黄斑浮腫がレーザー光凝固で改善しない症例には,硝子体手術が有効でありうる可能性が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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