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特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(3)
原著
文献概要
(V−19) 長崎大学医学部附属病院眼科で施行した連続症例23例23眼の特発性黄斑円孔の硝子体手術で,意図的内境界膜切除を3通りの違った方法で行った。鉗子で直接内境界膜を把持し切除する方法が18例18眼,ピックを使用し切除する方法が3例3眼,粘弾性物質を内境界膜下に注入する方法が2例2眼であった。鉗子で切除した症例のうち,1眼で円孔は閉鎖しなかった。ピックを使用する方法および粘弾性物質を使用する方法では,全例閉鎖した。全体の術前対数視力は−0.79±0.29で,術後対数視力は−0.37±0.29であった。閉鎖率および視力改善には有意差はなかった。最終的に切除できる内境界膜の範囲に差はなかったが,ピックもしくは粘弾性物質を使用したほうが内境界膜を一塊として切除できる範囲は広かった。
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