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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻5号

2000年05月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(3) 原著

網膜剥離手術後の長期屈折変化

著者: 川崎勉1 出田秀尚1 村田正敏1 石川美智子1

所属機関: 1出田眼科病院

ページ範囲:P.909 - P.912

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(P−1-119) 強膜バックル術で手術をした網膜剥離125眼の屈折要素の長期変化を検討した。術後の近視化は,エクソプラント群(20眼)では4年で回復し,インプラント群(105眼)では約1Dの近視化が10年以上続いた。角膜屈折力は術後1年以内で増加し,エクソプラント群でその平均値が0.9Dであった。インプラント群では後部硝子体剥離がない例でこれが大きかった。エクソプラント群で術直後に約2Dの乱視ベクトルが生じた。インプラント群では約1Dの乱視ベクトルが6年以上持続し,後部硝子体剥離がある例でこれが大きかった。以上から,エクソプラント群では近視化は回復するが術直後の角膜の形状変化が強いこと,インプラント群ではバックル効果が長期間持続し,約1Dの近視が10年以上続くことが結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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