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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻5号

2000年05月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(3) 原著

硝子体切除,液空気置換による黄斑下血腫移動術

著者: 木許賢一1 高木康宏1 松本惣一セルソ1 瀧田忠介1 古嶋正俊1 中塚和夫1 蔭山誠2

所属機関: 1大分医科大学眼科学教室 2蔭山眼科

ページ範囲:P.937 - P.940

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(P−2-104) 63歳男性に右眼の視力低下が突発した。右眼矯正視力は0.1。乳頭縁から中心窩にかけて厚い網膜下血腫があり,加齢黄斑変性によると診断した。発症3日目に硝子体切除術と液空気置換術を行った。血腫は術後3日目から下方に移動しはじめ,視力は術後1週で0.8,1か月で1.0に回復した。併存する網膜色素上皮下血腫には位置の移動はなかった。術後1か月後の黄斑部局所ERGでは,negativeb波のパターンがあり,網膜中層の機能回復が視力回復よりも遅れていることが推定された。新鮮な厚い黄斑下血腫に対して,この手術が有効であることを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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