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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻5号

2000年05月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(3) 原著

硝子体切除術,組織プラスミノーゲンアクチベータとガス注入術を併用した黄斑下血腫移動術

著者: 久代正行1 大矢佳美1 小林和正1 市辺幹雄1 村上健治1 斉藤暢子1 今井和行1 阿部春樹1

所属機関: 1新潟大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.956 - P.960

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(P−2-107) 黄斑下血腫に対し硝子体切除術,組織プラスミノーゲンアクチベータ(tPA)とガス注入術を併用した黄斑下血腫移動術を行った。対象は加齢黄斑変性症5眼,網膜細動脈瘤6眼で,術式は硝子体切除後,tPAを25〜62.5μg,SF6またはC3F8を硝子体腔に注入し,術後3時間仰臥位ののち24時間伏臥位を施行した。加齢黄斑変性症5眼の全例で血腫の移動が認められたが,網膜細動脈瘤3眼では移動がなかった。術翌日に加齢黄斑変性症1眼,網膜細動脈瘤5眼で硝子体出血が認められ,加齢黄斑変性症1眼,網膜細動脈瘤4眼に硝子体再手術を施行した。本術式では網膜細動脈瘤において術後硝子体出血が生じる可能性が高く,その適応は慎重に検討する必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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