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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻5号

2000年05月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(3) 原著

糖尿病網膜症と抗リン脂質抗体症候群網膜光凝固術後網膜動脈分枝閉塞症を繰り返した症例

著者: 河村美和1 中沢陽子1 鈴木伸2

所属機関: 1名古屋市立城北病院眼科 2名古屋市立城北病院内科

ページ範囲:P.965 - P.968

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(P−2-132) 37歳男性が11年前からの糖尿病の眼合併症の検索のために受診した。矯正視力は各眼1.0であった。両眼に前増殖糖尿病網膜症があり,汎網膜光凝固を行った。その52日と57日後に右眼に網膜動脈分枝閉塞症が発症した。左眼には汎網膜光凝固追加の15日後に網膜動脈分枝閉塞症が発症した。全身検査で抗力ルジオリピン抗体が高値であり,抗リン脂質抗体症候群と診断した。両眼の網膜動脈分枝閉塞症は抗リン脂質抗体症候群を素因とし,急激な血糖コントロールと汎網膜光凝固によって誘発されたと解釈した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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