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文献概要
第53回日本臨床眼科学会専門別研究会1999.10.10東京
眼先天異常
著者: 玉井信1 野呂充1
所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.974 - P.975
文献購入ページに移動1.脳室上衣下石灰化を伴う家族性滲出性硝子体網
膜症の1例 斉藤 哲哉(北海道小児病院)
目的:先天性の脳室上衣下石灰化と網膜血管の発達異常を合併した1症例を経験したが,極めて稀と考えられるので,その所見と経過について報告する。
症例:在胎週数36週+4日,出生体重1,919gの低出生体重の女児において両側の脳室上衣下石灰化と脳室拡大が認められたが,先天感染は証明されなかった。第22日の眼底検査において両眼の網膜血管の走行異常と周辺部の無血管野を認め,最終的に家族性滲出性硝子体網膜症と診断した。脳室拡大は10か月時の脳室腹腔シャント術によって軽快した。1歳時から左網膜耳側周辺部の硬性白斑と硝子体への増殖が徐々に増加したため,1歳8か月時に左眼網膜耳側周辺部に対し光凝固を行った。その後,硬性白斑は次第に減少し,硝子体への増殖も停止した。4歳時に身長体重は正常であったが,軽度の精神運動発達遅滞が認められた。
膜症の1例 斉藤 哲哉(北海道小児病院)
目的:先天性の脳室上衣下石灰化と網膜血管の発達異常を合併した1症例を経験したが,極めて稀と考えられるので,その所見と経過について報告する。
症例:在胎週数36週+4日,出生体重1,919gの低出生体重の女児において両側の脳室上衣下石灰化と脳室拡大が認められたが,先天感染は証明されなかった。第22日の眼底検査において両眼の網膜血管の走行異常と周辺部の無血管野を認め,最終的に家族性滲出性硝子体網膜症と診断した。脳室拡大は10か月時の脳室腹腔シャント術によって軽快した。1歳時から左網膜耳側周辺部の硬性白斑と硝子体への増殖が徐々に増加したため,1歳8か月時に左眼網膜耳側周辺部に対し光凝固を行った。その後,硬性白斑は次第に減少し,硝子体への増殖も停止した。4歳時に身長体重は正常であったが,軽度の精神運動発達遅滞が認められた。
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