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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻5号

2000年05月発行

文献概要

臨床報告

急性腎不全に伴うuveal effusion syndrome

著者: 竹下孝之1 阿部俊明1 玉井信1

所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.990 - P.992

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 53歳の男性が2週間前からの霧視で某医を受診した。矯正視力は右0.8,左0.3で,両眼に漿液性網膜剥離があった。病状が悪化し,その5日後に東北大学医学部附属病院眼科を受診した。視力は両眼とも手動弁,眼圧は右64mmHg,左58mmHgで前房はほとんど消失していた。両眼に脈絡膜剥離と広範な胞状網膜剥離があった。血圧は190/90mmHgで,血液検査などで急性腎不全の所見があり,これに続発したuveal effuslon syndromeと診断した。以後10日間に7回の血液透析を行い,眼圧は正常化し,脈絡膜剥離と網膜剥離は消退した。本症候群が急性腎不全で起こり得ることを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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