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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻5号

2000年05月発行

文献概要

臨床報告

耳側から発生した翼状片の手術成績

著者: 入船元裕1 福田昌彦1 原英徳1 妙中直子1 三島弘1 下村嘉一1

所属機関: 1近畿大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.999 - P.1002

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 過去20年間に当科において手術を行い術後1年以上経過観察できた耳側発生の翼状片9例9眼について検討した。検討項目は年齢,性別,両眼の翼状片発生パターン,術式,再発,術後合併症である。年齢は38〜78歳で平均51歳であった。男性7例,女性2例と男性に多く認められた。耳側,鼻側の両方から発生していたのが7例,耳側からのみの発生が2例であった。初回手術術式はすべて強膜露出を伴う単純切除で,うち8例には術後Sr9050Gyの放射線照射を行った。再発は7例(78%)に認め,術後合併症は4例(57%)に瞼球癒着を認めた。耳側から発生した翼状片は若年発症で男性に多く,再発率が高く,高率に瞼球癒着を合併するため注意を要すると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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