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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻5号

2000年05月発行

文献概要

臨床報告

白色瞳孔を呈した脈絡膜コロボーマの1例

著者: 村田小夜子1 中村礼恵1 田淵昭雄1 梶原康正2 小田豪3

所属機関: 1川崎医科大学眼科学教室 2川崎医科大学放射線診断部 3宝青院眼科

ページ範囲:P.1003 - P.1007

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 1歳1か月の男児。左眼外斜視および白色瞳孔の精査目的で来院した。左眼底の後極部に視神経を中心とする広範囲の非定型的脈絡膜コロボーマがみられた。催眠下閃光刺激視覚誘発電位(FVEP)および網膜電位図(ERG)の同時記録においては,FVEPで左眼の主要成分の低振幅かつ潜時の延長がみられ,ERGでは左眼の反応は低振幅で基本波形がみられなかった。眼窩部CTでは左眼軸長は27mmと延長し,かつ脈絡膜コロボーマに一致した後極部の著しい菲薄像をみた。ヘリカルCTを用いた3D-CTではendoscopy像とvolume rendering像で欠損部の菲薄像が描出されたが,各組織のCT値の差が少ないため詳細な識別は困難であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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