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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻6号

2000年06月発行

文献概要

連載 眼の組織・病理アトラス・164

ベルガー腔とウイガー靱帯

著者: 猪俣孟1 吉富文昭1 沖坂重邦2

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室 2防衛医科大学校眼科学教室

ページ範囲:P.1034 - P.1035

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 前硝子体の中央部は水晶体後面の彎曲に対応して浅く陥凹し,膝蓋窩を形成している。前硝子体は膝蓋窩の辺縁で厚くなり,前硝子体と水晶体後嚢とが直径は8〜9mmの大きさで輪状に堅固に接着している。これをウイガーの硝子体水晶体嚢靱帯hyaloideo-capsular ligament of Wiegerという(図1)。それより周辺側に,ガルニエル腔hyaloideo-orbital space of Garnierがあり,前硝子体と水晶体嚢との接着はない。ウイガー靱帯の接着は若年者では強く,高齢になるにつれて弱くなる。したがって,若年者では水晶体嚢内摘出に際して硝子体が牽引されて硝子体脱出を起こしやすいが,高齢者では硝子体が脱出することは少ない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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