文献詳細
特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(4)
原著
文献概要
(R1-8PM−11) 小児の白内障手術および眼内レンズ挿入術において,術中に施行した水晶体後嚢切開および前部硝子体切除の後発白内障予防への有効性について検討した。対象は,13例20眼(年齢は2歳から11歳)。水晶体後嚢を温存した11眼では,全例に瞳孔領にかかる後発白内障が発生した(平均発生期間は9か月)。白内障手術時に後嚢切開を施行した6眼では,5眼に後発白内障が発生した(平均期間は15か月)。後嚢切開に加え前部硝子体切除を施行した3眼中2眼では瞳孔領は透明に保たれていた。1眼は術後26か月目に後発白内障が発生した。単に水晶体後嚢を切開するだけでなく,前部硝子体切除も同時に行ったほうが,後発白内障予防に有効であると考えられた。
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