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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻6号

2000年06月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(4) 原著

血管新生緑内障発症の背景因子と手術予後

著者: 宮原晋介1 広瀬文隆1 武藤知之1 谷原秀信1 杉本琢二2 栗本雅史2 松村美代2 米村昌宏3 根木昭3 小椋祐一郎4 美川優子5 沖波聡5 白井美恵子6 荻野誠周6 川上淳子7 永田誠7

所属機関: 1天理よろづ相談所病院眼科 2京都大学大学院医学研究科視覚病態学教室 3熊本大学医学部眼科学教室 4名古屋市立大学医学部眼科学教室 5佐賀医科大学眼科学教室 6総合上飯田第一病院眼科 7永田眼科

ページ範囲:P.1085 - P.1089

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(D−7PM−21) 血管新生緑内障に対して,7施設で緑内障手術を行った92例111眼を解析した。原因疾患は,糖尿病網膜症82眼,網膜静脈閉塞症19眼,その他11眼であった。初回手術はマイトマイシンC併用トラベクレクトミー41眼,非穿孔トラベクレクトミー10眼,毛様体破壊術60眼であった。最終受診時に,92眼(83%)が20mmHg以下の眼圧であり,視力は23眼(21%)が0.2以上,26眼(23%)が失明していた。緑内障手術不成功の有意な因子は,術前の虹彩ルベオーシス(p=0.002)と周辺虹彩前癒着(p=0.021)であった。以上は,血管新生緑内障への治療法にまだ問題があることを示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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