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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻6号

2000年06月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(4) 原著

遺伝子解析による先天色覚異常保因者の診断

著者: 小田早苗1 上山久雄2 林幸子1 山出新一1

所属機関: 1滋賀医科大学眼科学教室 2滋賀医科大学第2生化学教室

ページ範囲:P.1109 - P.1114

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(G−7PM−11) 視色素遺伝子の解析により,先天色覚異常保因者の診断が可能かどうかを検討した。対象は,陽性対象群として家系的保因者38名とスクリーニング群として無作為に選んだ日本人女性104名である。視色素遺伝子配列の最上流の遺伝子,2番目以降の遺伝子,および最下流の遺伝子をそれぞれPCR法で増幅し,増幅されてきた各々の遺伝子の第5エキソンをさらにPCR法で増幅し,SSCP分析法により赤型か緑型かを判定した。陽性対象群はすべて保因者と診断できた。スクリーニング群で第1色覚異常保因者と診断できたのは5名(4.8%),第2色覚異常保因者と診断できたのは9名(8.7%)であった。これは従来いわれている色覚異常者の割合から推定される保因者の頻度よりも高い値を示した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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