臨床眼科54巻6号

2000年06月発行

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集（4） 原著

非接触式眼圧計とゴールドマン圧平式眼圧計の眼圧読み値の乖離に及ぼす角膜厚の影響

著者： 平野晋司¹ 相良健¹ 鈴木克佳¹ 西田輝夫¹

所属機関： ¹山口大学医学部眼科学教室

ページ範囲：P.1127 - P.1130

（P−1-25）　緑内障または非緑内障の41例82眼について，中心角膜厚と眼圧を非接触式眼圧計（NCT），ゴールドマン圧平式眼圧計（GAT）を用いて測定した。NCTとGATの眼圧読み値の乖離と中心角膜厚は有意な相関を示し（単回帰分析：R＝0.694,p＜0.0001），回帰直線は，中心角膜厚（μm）＝9.045×（NCT-GAT）＋547.38であった。角膜が厚いほどNCTの眼圧読み値はGATに対して高値となり，薄いほど低値であった。中心角膜厚はNCTとGATの眼圧読み値の乖離の要因であると結論される。