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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻6号

2000年06月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(4) 原著

眼内レンズ挿入眼の屈折値

著者: 渡辺三訓1 市川一夫1 斎藤裕2

所属機関: 1社会保険中京病院眼科 2斎藤眼科

ページ範囲:P.1145 - P.1151

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(P−1-54) 矯正視力が1.0以上ある両眼眼内レンズ(IOL)挿入患者297例に対し,近見および遠見の視活動についてのアンケートと術後屈折度を調査し,IOL挿入眼の目標とすべき屈折値を検討した。正視群(等価球面度数±1.0D以内),近視群(<−1.0D),遠視群(>+1.0D)がそれぞれ199例,86例,12例であった。正視群の近用眼鏡所有率は71.7%,遠用眼鏡所有率は24.9%であり,近視群はそれぞれ31.8%と62.8%であった。近用眼鏡なしでも正視群で約80%の患者が不自由を感じず,逆に近視群でも15%近くが不自由を感じており,術後目標屈折値を正視としても,読書など精密な近見作業以外は近用眼鏡を必要とせず,患者自身の満足が得られる可能性が高いと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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