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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻6号

2000年06月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(4) 原著

急性網膜壊死の1治療経験

著者: 西垣恵行12 安積淳1 中山伊知郎1

所属機関: 1神戸大学医学部眼科学教室 2社会保険神戸中央病院眼科

ページ範囲:P.1153 - P.1156

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(P−1-71) 急性網膜壊死の病態は,ウイルス増殖による急性網膜炎期,炎症が高度になる網膜壊死期,二次的病変が生じる寛解期の経時的な変化がある。53歳の女性が右眼の霧視を自覚し,その10日後に受診して急性網膜壊死と診断した。前房水から水痘・帯状疱疹ウイルスが検出された。急性期には,アシクロビル極量投与によるウイルス増殖抑制と病巣境界への光凝固を行い,初診6日目からの網膜壊死期にはステロイド薬投与による炎症のコントロール,5週後以降の寛解期の硝子体出血など続発病変に対しては,硝子体手術による観血的治療を順次行った。後極部網膜の温存に成功し,最終視力0.2を得た。本症の治療では,病期に応じた適切な対応が望ましいことを本例は示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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