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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻6号

2000年06月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(4) 原著

両眼に左上四半盲を認めたSLEの1例

著者: 谷圭介1 秋葉純2 石丸浩平3

所属機関: 1王子総合病院眼科 2旭川医科大学眼科学教室 3大川原脳神経外科病院

ページ範囲:P.1157 - P.1159

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(P−1-88) 全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)の患者の両眼に左上四半盲を認め,脳神経外科にてSLE脳症と診断された症例を報告する。症例は53歳の女性。両眼の視力低下と下肢のしびれ感を訴え,王子総合病院眼科を初診した。初診時矯正視力は右1.0,左0.9と良好で,前眼部,中間透光体および眼底にも明らかな異常はなかった。ハンフリー視野検査で両眼に左上四半盲を認め,CT検査で右頭頂葉にlow density areaがみられたため,脳神経外科に紹介したところ,SLE脳症と診断された。ステロイドパルス療法にて脳病変は縮小し,視野異常が著しく改善した。SLEでは稀ではあるが脳症を合併し,視野異常をきたすことがあり,注意が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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