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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻6号

2000年06月発行

文献概要

特集 第53回日本臨床眼科学会講演集(4) 原著

糖尿病黄斑浮腫とぶどう膜炎による黄斑浮腫に対する内境界膜切除を併用した硝子体手術

著者: 谷口亮1 北岡隆1 上田佳子1 金沢祐隆1 栄田裕子1 大庭啓介1 三島一晃1 雨宮次生1

所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1252 - P.1254

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(P−2-115) 糖尿病網膜症とぶどう膜炎による黄斑浮腫に対して,内境界膜切除を併用した硝子体手術を行った。糖尿病黄斑浮腫症例10例14眼,ぶどう膜炎による黄斑浮腫4例5眼に対して,浮腫消退を目的に硝子体手術を行った。手術施行後,浮腫は糖尿病網膜症症例の6眼(43%)で浮腫の消退をみたが,ぶどう膜炎症例では1例(20%)でのみ浮腫の消退をみた。視力は,糖尿病症例で,4眼(36%)で2段階以上の視力改善が得られたが,5眼で不変,2眼で低下した。ぶどう膜炎症例では,2眼(50%)で2段階以上の視力改善が得られ,2眼では低下した。糖尿病黄斑浮腫とぶどう膜炎による黄斑浮腫に対して,内境界膜切除を併用した硝子体手術を行ったが,視力の改善には統計学的に有意差はなかった。糖尿病網膜症症例とぶどう膜炎症例では黄斑浮腫の発症機序が異なる。糖尿病網膜症症例はぶどう膜炎症例より内境界膜切除を併用した硝子体手術が有効であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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